篠ヶ原中学校……。
確かあたしの中学にココのバスケ部が来たことがあったっけ……。
ある言葉が頭の中をかすめた。
“篠ヶ原中”“オフェンスの鬼”
あたしは部屋の隅に置かれたシューズとバスケットボールを見た。
もしかして羽鳥が“オフェンスの鬼”だったの?
「なに見てんだ?」
いつの間にか部屋に戻って来た羽鳥はマグカップを二つテーブルに置いた。
「ねえ、羽鳥って中学の頃バスケ部だったの?」
あたしの問いかけにドアを閉める羽鳥の手の動きが止まった。
「羽鳥……?」
ガチャンッ――。
ドアを閉める音がやけに大きく響いてあたしの肩がビクッと跳ねた。
「制服、干しとくから」
質問には答えてくれなかった。
羽鳥はクローゼットからハンガーを取り出すとあたしの制服をかけてくれた。
パサッ。
その時あたしのスカートのポケットから何かが滑り落ちた。
「なんか落ちたぞ?」


