“HATORI”と書かれた表札がある部屋の鍵を開ける羽鳥。
「入れよ」
「お邪魔シマス……」
あたし、なに緊張してんの?
あのキスをしたせいか変に意識してしまう自分が恥ずかしかった。
「タオル取ってくるから、座って待ってろ」
「ん……」
玄関を入ったすぐ横が羽鳥の部屋だった。
テーブルがあってそのすぐ側に黒いベットがあり、脱ぎっぱなしのTシャツが何枚か置いてある。
オーディオ機の周りにはCDが山積みにされていて、小さなテレビと漫画がぎっしり詰まった本棚があった。
部屋の隅にはボロボロのシューズとバスケットボールが転がっていた。
あたしは適当に腰をおろして、ネクタイを外した。
「シイ、オレのTシャツで……」
「ぎゃあああっ!」
部屋に戻って来た羽鳥を見て、あたしは叫んでしまった。


