彼女たちは前から地味で暗すぎるあたしが気に入らなかったと言った。
『不気味すぎんだよ、アンタ』
『呪い殺されそうー』
『花に向かって話しかけてるとか、まじでキモいんですけどーっ』
クラスメイトからの罵声。
『お前みたいにキモい女見ると、虫酸が走るから消えてくんねぇ?』
リーダー格の男の子にどつかれて、よろめいた。
……一番怖い人だった。
“モリヤユウジ”という男の子。
2ブロックの髪型に、ニヤリと笑って舌を出す。
その舌の真ん中で真っ赤なピアスが光った。
ヘラヘラ笑いながらギロリと睨む瞳は蛇みたいだった。
『存在自体が迷惑なんだよ』
とどめの言葉を吐いたのもこの人だった。
『てめぇのことなんか、誰も好きにならねぇよ?この先、一生な』
振り上げられた拳。
視界が歪んで鈍い音が響いた。
頭が真っ白になって、気づいたら頬が麻痺したみたいに感覚を失って、口の中に鉄の味が広がっていた。


