その日の放課後。
四角い小さな窓からオレンジの夕陽が微かに射し込む体育館の倉庫の中に呼ばれてあたしはやってきた。
同じクラスの男女があたしを呼び出す理由はよくわからなかった。
怖くて心臓がバクバク動いて、身体中が震えているのがわかった。
『ねえ?宇田川くんが好きなんでしょ?』
そう言った女の子は所謂、問題児で特に酷いと噂されている。
『いっつもあそこの花壇に居るのも、宇田川くんが好きだからなんでしょー?』
それは違う。
『さっき宇田川くんと話してたじゃん?』
『……』
『宇田川もいい迷惑だって。地味女につきまとわれて』
男の子が口を挟む。
彼女たちはさっきの一部始終を見ていたらしい。
あたしみたいな地味女が宇田川くんと口をきくことが気に入らなかったんだと理解した。
『地味女っつうか花子じゃね?』
『花に喋りかけてっから、花子?』
ギャハハハハ――。


