千秋の柔らかい髪の毛が触れてくすぐったい感触に身体がよじる。
ふいに顔をあげた千秋は、忘れていたものを思い出したかのようにあたしの唇にキスを落とす。
その悩ましげな表情はスモールライトに照らされて、いつもより大人な雰囲気を感じさせた。
まるで知らない世界に足を踏み入れるようで、鼓動が波打つ。
「……っ…」
千秋はあたしの首に顔を埋めて、這うように口づけていく。
甘い痺れが全身を駆け巡り、こらえようと必死でシーツを握りしめた。
あたしのTシャツの襟元に千秋の手が入りこんだかと思ったら、グッと勢いよく引っ張った。