千秋が嫌なわけじゃないの。
ドキドキに負けそうになって……もう耐えられないくらい顔が熱くてそれを見られるのが恥ずかしいから。
薄暗くて良かった。
それに、どうしても聞きたいことがあったんだ。
「続けるって……どういうことなの?」
千秋に背を向けてあたしはポツリと言う。
後ろから服がすれる音がして千秋が起き上がったんだとわかった。
「どうって、そのまんま」
「そうじゃなくて……」
「じゃあ、オレのモノってこと」
「それも違う……!」
赤面したままバッと振り返ると、千秋が真後ろに座っていて挑発的な笑みをこぼした。
違う違う……。
あたし、なに言ってんの?
何を求めてんの?
また何か言われそう。
「ぷっ……言わせたいのか?」
ほら、やっぱりね……。
「な、なんでもないっ!」
あたしは耳を両手で塞いで千秋から視線を逸らした。


