は……はーちゃん?
ビクッと身体が跳びはねて、心臓が高く舞い上がったようだった。
「あれ?居ないのぉー?」
ドアの前であたしを探す声がベットの辺りまで届いてきた。
この状況、笑えないよ……。
千秋が電気を消したせいで暗かったことがせめてもの救いだった。
………どうしよう。
カタカタ震えていると、あたしの視界がグラッと大きく揺れた。
えぇええ――っ?
気づいたらあたしはベットの中に引きずりこまれていた。
「しーっ……声出すなよ?」
ひゃあああああ――!
千秋はあたしの耳元でこしょこしょ話をするみたいに言った。
ベットの中は真っ暗で目を閉じているのか開けているのかわからないくらい。


