なにか言わなきゃ……。
けれどまるで頭の中を支配されたみたいに上手く言葉が出てこなくて。
口元を吊り上げてじっと見つめる千秋から視線を泳がせると必死に言葉を探した。
「い……いいの?」
「なにが?」
「朝バス乗る時、女の子から部屋遊びに行っていい?って聞かれてたじゃない。しかもあたしのこと見て笑うし……」
あたしはベラベラと口を動かした。
千秋は「ああ――」と思い出すように言う。
あたし、なに言ってんの?
これじゃあまるで……
「妬いてんの?」
「なっ!そんなわけナイでしょ」
「ぷっ……すぐムキになんだな?」
な……なんなのよっ。
またあたしの反応見て楽しんでるわけ?
ブスッと膨れるあたしは可愛くナイなぁと自分で思った。
「断ったに決まってんだろ?お前のこと、ちょっとイジメてやりたくなっただけ」
余裕たっぷりの笑みを浮かべた。
抗議してやろうと思ったのに……


