「寝かせねぇよ?」
へっ……?
そう思った時にはもう遅くて。
千秋の手が頭の後ろに回って……グイッと自分の顔に近づけた。
それは一瞬の出来事で。
瞬きすることすら忘れた。
千秋が唇を押し付けるようにキスをしてきた。
「ん……んんん!?」
唇が重なったと思ったら、突然、あたしの唇の中に冷たいモノが侵入してきた。
それは苦くて……少しだけ甘味なモノで。
千秋の飲んでいた缶コーヒーを、口移しで流しこまれた。
ゴクリ……
上手く息が出来なくて苦しくて、溢れてしまいそうなソレを呑み込むと千秋の唇が離れた。
「お楽しみはこれからだろ?」
妖しい笑みを浮かべる千秋はやっぱりいつもの千秋だった。
あたしの胸を加速させるには充分すぎるほどのキスは、ちょっぴり大人の味だった。


