いつまで経ってもバスルームの前から動こうとしないあたしに千秋は「フフン」と口端を吊り上げて笑う。
「椎菜、おいで?」
ドキッ……。
“おいで”って。
なんかあたしが子供で千秋が大人みたいじゃない。
もじもじしているあたしをベットの上で缶コーヒーに口をつけながら見てる。
「今さらなに改まってんだよ?」
「な……」
「いいから早く来いよ」
むっかぁああああ。
子供扱いされたような感じが無性にムカついて、悔しくなったあたしはおずおずとベットに近寄った。
「おいで?」
その言葉と同時に手首を掴まれて、あたしは引きずりこまれるようにベットにストンと乗っかった。


