噂では、

“足を踏み入れたら最後、学校での自由を失う"。

なんてことを聞いたけれど、クダラナイとあたしは内心バカにしていたんだ。



「ダメぇっ……」

「止めてほしい?」


ひゃああああああ――!

昼間っからイカガワシイことしちゃってんじゃないわよバカ。

テレビ以外でこんなシーンを耳にするのは初めてだ。

声に出せない声を心の中で叫びながら、何故かあたしは心臓バクバク。


そもそも、あたしはこんな所に来るつもりなんてなかった。

【禁断の部屋】というその名前から、近づきたいとも思わなかったのだ。




だけど………。