千秋の髪の毛はお風呂から上がって乾かしていないせいかまだ少し濡れていた。
側に放り投げてあったタオルを取って千秋の髪にそーっと触れる。
優しく……優しく……
起こさないように、まるで仔猫に触れるみたいにあたしは千秋の髪をタオルで包んだ。
バスローブから見える胸板。
お酒で顔が火照って。
髪の毛が濡れていて。
無防備な寝顔。
なんだか……物凄く色っぽい。
あたしは顔が熱くなっていくのを感じて、胸の鼓動の速さに自分でもビックリした。
ドキ……ドキ……
あたし、どぉしちゃったんだろ?
こんなにドキドキしたの、生まれて初めてかもしれない。
ドキ……ドキ……
ストロベリーティーの味がほのかにまだ口に残る。
形のいいピンク色の唇に、あたしはゆっくり顔を近づけて鼻と鼻がピクッと触れたその時。
「……し……いな……」
千秋の目がパチッと開いて、あたしの名前を呼んだ。
そして手首を取られて、あっという間に千秋の上に引き寄せられてしまった。


