やっと着いた神社の中を見て、まず三人はその賑やかさに心が踊った。 「おかぁたん!あれ欲しい」 光一の目は輝きっぱなしだ。 「まずはお参りしてからね。もちろん、紘伽もだよ」 爽佳は、いそいそと財布を用意する紘伽にも、そうたしなめた。 三人は並んで、おさい銭を投げ、手を合わせ、一年の無事を感謝すると共に、新たなる無事を祈った。