「タバコ、めっ!よねぇ?」 光一も、しかめっつらだ。 神社に行く途中、煙りには何度か会った。 「あれだけ、テレビとか雑誌とかで歩きタバコは駄目とか、子供の前では気をつけましょうと言ってるのに、言葉がわからない人間って多いね」 紘伽は少し大きな声で言った。 タバコに火を点けようとしていた、通りすがりのおじさんがバツが悪そうに下を向いた。 「紘伽、ありがとう。大丈夫よ」 爽佳が微笑む。