後ろから男の声がした。 とても柔らかい物腰だ。 くらくらする頭を 押さえながら振り返ると、 そこには顔立ちの整った 一人の男がいた。 男は絶やすことなく 笑みを浮かべている。 「無理はしたらだめですよ? 絶対安静です。」 男は一瞬厳しい表情を 作って見せたが、 すぐに元の笑顔に戻る。 「あの…あなたは…? それにここはどこ?」 千晶紀は恐る恐る尋ねてみる。 .