そんなことを繰り返しながら、
4時間目に差し掛かろうとしていた。


突然、オフィスの扉を開ける音が聞こえた。


ひょこっと誰かが顔を出した。



「うわ、先輩、まだ終わってなかったんですか?」


声からして後輩のアキラだった。


彼が入社当時、私は彼の教育係担当だった。

会社の考え方、基本的な業務内容を覚え、

彼は今では私の手を離れ、営業補佐として研修を積んでいる。