「で、何かしてほしい事とかない?

何かしたいんだけど」


部長があたしの隣に座ってる。

すんごいドキドキする…。

あんなにしてほしい事があったのに、

部長に訊かれたら何も出来ない…///




会ったし

話したし

抱きしめてもらったし

今だって手を繋いでる……。


残るのは―――…


キス。

でもそんなの言えないよぉ///





「小泉」

「?」


そのときに唇に触れて、

あの時のキスみたいだった………。




ちゅっと音がして、

反射で体がビクッとした。

そんなあたしに部長はニッと笑って、

その顔があまりにも可愛くて……

キスが終わった後にも

部長をぎゅぅ~っとしていた。


「(かわいいかわいいッッ//////)」


    ・・・
「ど? 2回目のキスは…」


「っ…!! 最高です!!」



本当に、

幸せだなぁって、

思った。






でも、

あたしはこのとき、

“3年の夏”

の大事さなんてこれっぽっちも

わかってなかったんだ……。




部長は、

本当にあたしの事

考えてくれてたんだ…。