まるで何処かのスタジアムを連想させる程の広さを持つ会場に、百は越えるだろうと思われる程の人々がいる。
それぞれの場所に置かれている丸いテーブル、人々が手に持っているワイングラス、服装、雰囲気などからパーティーが行われているのだろうと思われるが、どうやらただの集まりではないらしい。
人々の口から紡がれる言葉は“殺傷能力”“致死量”“実験”など、なるべくなら耳にしたくないものだった。
だが、彼等は子供が欲しい玩具を見つめているかの様に瞳を輝かせながらナイフや爆弾など、一般的に危険物と言われる品々を手に持って自慢気に話しを進めたり、あるいは何処かのサスペンスにありがちな様子でソレらを隠し持って試しに誰かを…といった様子で端から見れば怪しい集会を楽しんでいる様だ。