「―――あ、あたしで・・いいんですか?」 これも嘘かもしれない。 また、騙されるかもしれない。 そう思いながらも、 あなたの前だけでは 女の子でいさせて欲しいと、 もう一度 女の子になりたいと、 願ってしまったあたしの口から出た言葉。 「望夢が、いいんだって」 そう言って、 あの時と同じように優しく笑った彼の唇が、 あたしのそれと静かに重なった。