なんで、そんなに余裕なわけ? 今さら何を話すって? たかが“バツゲーム”だろ? “卒業前のイベント”に参加しただけの彼は、 もうあたしに用なんてないはずだ。 「・・・・あの時は、本当にゴメン」 「別に気にしてませんから。 話はそれだけですか?それなら失礼します」 “ゴメン” その一言で彼が片付けようというのなら、 もうそれでいい。 それ以上の関わりなんて、 そんなのいらない。 「待って」 立ち去ろうとしたあたしの腕を彼が掴む。