「――王子とか言うな・・・ キャーキャー騒ぐな・・写真も撮るな・・・!!」 大きなため息をついて言った言葉が聞こえているのか、いないのか。 「ノゾムー!」 「キャー!王子ー!!」 彼女たちの黄色い声援は止まらない。 額からポタポタと落ちてくる汗をユニの袖で拭って、もう一度大きなため息をついた。 「―――あたしは、女なんだよ!!」