「その言葉遣い!」 「・・・うっせ」 沙希の言葉に口を尖らせてそっぽを向いたあたしに 彼女は「ダメだこりゃ」と言って両手を挙げる。 「そーんなんじゃ、好きな人も出来ないぞ!」 ポンポンとあたしに肩を叩きながら発せられた 彼女の言葉が、あたしにとどめを刺す。 ―――あたしだって 一応、女だ。 好きな人くらい、いる・・・ 誰にも言わないで、 自分だけで押さえ込んできた 秘かな、 小さな、恋。