愛しの魔王様!!~最強ヤンキーボーイvs最弱チキンガール~



私の携帯を受け取った途端、何かもの凄い速さで指を動かす凛ちゃん。


その動作から誰かにメールを打っている模様。


…ていうか速ッ!!打つの速ッ!!


凄いな最近の女子高生。何ていうのあれ、両手打ち?


って私も一応女子高生やないかーいッ!!



…うん、もうやめよう。何か切なくなってきた。(自分で!?)



「…よしっ!」


メールを打ち終わった様子の凛ちゃんは、どこか満足げな顔でニヤリと不敵に微笑んだ。


いやよしっ!って何が。


当事者のはずの私がまだ何も理解してないんですが!!


いや、まあ凛ちゃんがこの美麗な微笑みを見せた時は、大抵私にとって良くない事が起こるんだけどね(泣)!!


「あ、あのー、貴方様は一体何を?」


嫌な予感を感じつつ、私は恐る恐る問いかける。


「ああ、メール送ったのよ。見る?」


これまた綺麗に微笑んで、携帯を投げてよこす凛ちゃん。


いやいやそれマイ携帯!!何当たり前のようにブン投げてくれちゃってんのこの女王ッ!!