今までの事は忘れないよ。

私が宿と屋敷でお世話になった事。

そして……私が好きな人…。

私の事を第一に考えて
ずっと…傍に居て励ましてくれた人。


私が屋敷を飛び出した時
必死になって探してくれた事。


私がくじけそうな時は
背中を押してくれた事…。


そして……。


私の心の中にどんどん入って来て
遊女を辞めさせた人…。


本当に…好きだった。


何度も想いが溢れて
口から飛び出しそうになったけれど
堪える事が出来たのは…。


あなたが……経営者だから…。