だけど…私には…。
遊女を続けて行く勇気はない。


こんな気持ちのまま
遊女を続けては行けない…。


お客様に対して失礼だし
何よりも……私の為にならない……。


だけど…。


今さら…遊女を辞められる?
記憶を無くしてからずっと
今の仕事しかした事ないのに…。


辞めたら…私、どうなるの…?
何をすればいいの…?


「…結衣?」


ハッと気が付くと
鋭い視線ながらも心配そうに私を見つめる
龍也さんがいた。