無事に結婚式が終わり披露宴会場に人が移動する


披露宴は比較的リーズナブルなところで行われるのか


仲の良い人達だけで行われるのか…


人も少し少なくなった


延々、同じ話をしている娘がここにひとり


「やっぱり、柚月、良いなぁ。みゅう、夢なんだ。結婚式でブーケもらって、プロポーズされるのが」


話を聞いているけど、式場での人の多さと美優の話でホンマに疲れた


それでも、空気の読めない美優は続ける


しかも、うっとりしながら…


「ブーケもらったみゅうの所にきて、『その美しい姿にホレました。結婚してください』って!きゃぁ~!夢が膨らむ!でも、ブーケもらったの柚月なんだもん」


ブスッとした表情をしている美優


確かに、可愛い


20歳前半の女の子なんだからもてるだろ!


ただ、このお姫様願望が美優から異性を引き離してしまっているんじゃないかなぁ?


だから言ってやった


「美優はそんなんやから結婚できひんねん。モテるやろし、男は言い寄って来てくれるのに…」


「でしょ!?なのにね、誰一人相手にしてくれないの!…」


最後、なんか言ってたけど、声が小さかったのとはっきり言わなかったので聞こえなかった


でも、男に相手されへんのはきっと、君の妄想癖に問題ありやからやと思う


「ねぇ、柚月。すごく視線感じない?皆チラッと見ていくよ?」


いやぁ、あんたのその行動


皆見ていくよ


でも、言わない


「でも、いっつも…」


美優がぼそぼそ呟く


「なんなん?はっきり言いよ!」


はっきりしない態度の美優にイライラ


普段、はっきりモノを言う美優


今日はなぜか違う


一方、美優はムスッとして言い放つ