ある晴れたお日柄の良い日


私は、朝早くから美容室にいた


「美景さん、何が楽しくって結婚なんてするんやろ?ご祝儀は飛ぶは良い迷惑なんやけど…」


「柚月ちゃん、これから結婚式いくんやろ?そんな辛気くさい顔しっとたらアカン」


「でも…」


こんなめでたい日やのに私は膨れる


「大学時代の友達やろ?この美景さんが魔法をかけたってんねんから膨れるのは辞めてくれへん?」


「わかった。でも、割りきられへんねんもん」


今日は、大学時代の悪友の結婚式


結婚式に参列するのは初めてじゃない


けど…


「結婚って何が良いんよ」


ボソッと呟いてみる


「なんか言った?」


美景さんは聞き返す


「なんも言ってない!」


美景さんの手はどんどん髪を巻いていく