子どもたちが反対すれば、諦めるかもしれない。 一縷の望みを賭けて絆の手を握り返した響生に、 「わたしと響生、どっちが上にする? 兄妹? 姉弟?」 「な、何言ってんだよバカ!!」 淡い期待は一瞬にして砕け散り、 「観念しろ、響生」 「出来るかっ!」 それを予想していたかのように、澪路はほくそ笑みながら弟の肩を叩くのだった。