呆然とする四人を一切気に留めることもなく爽やかに笑い続け、



「だからって響生。僕は譲るつもりも諦めるつもりもないよ」


響生がせっかく取り返した絆の手を容易く握って引き寄せ、



「今も昔も変わらず絆は僕のお姫様だからねっ」



まるで姫に愛を捧げる王子の如くしなやかな手つきで、その白い甲にふわりと口付けを落としてみせるのだった。