「イグルス〜、余計なお節介しなくてもいいって」
気がつくと、お兄ちゃんが部屋の入り口に立ってた。
心なしか、血の気がないように見える……
「お兄ちゃん、大丈夫なの?」
服は着替えられていて、傷がどうなっているのか解らない。
でも、動いていいの……?
「ん、もう平気だ。心配かけてごめんな」
こちらに近寄って来たお兄ちゃんは、私の頭をポンポンと撫でた。
「陵、強がりはほどほどにして下さい。あなたの状態では治癒力もまともに働いてないはず」
「治癒力……?」
イグルスさんの言葉が気になって、思わず聞いてみる。
「私たち悪魔には、人間の何十倍もの治癒力が備わっています。さっきの陵程度の刺傷ならば、通常1時間もあれば治ります」
1時間……
でも、お兄ちゃんはまだちょっと辛そうにしてる。
エネルギーが足りないからだ……
「唯、気にしなくていいぞ。お兄ちゃんは平気だ」
お兄ちゃんは私に心配をかけさせまいと、笑ってた。
少し青ざめたままのお兄ちゃんがとても痛々しい……
私は思わずお兄ちゃんに抱きついて、キスをしていた……
