ふと目が覚めると、私はお兄ちゃんの腕の中に居た。

お兄ちゃんは眠ってしまっているみたい……


私は少しお兄ちゃんの顔を眺めて、再び目を閉じた。
お兄ちゃんの腕の中は心地良くて、私もまた直ぐに眠りについた。



再び目が覚めた時は、空は明るくなり始めていた。

お兄ちゃんはまだそこに居る……
初めて抱かれた時は、目覚めたらお兄ちゃんはいなかった。


だから今のこの状況がとても嬉しかった……
自然と顔がにやけてしまい、慌てて元に戻す。




「お兄ちゃんが恋人……」



自分で口にしてみたものの、何か照れてしまう……




「またお兄ちゃんって言ったな?」

「っ!?起きてたの?」

「さっき目が覚めたんだよ。それより、覚えてないのか?陵って呼べって言ったよな?お兄ちゃんって言ったらお仕置するって」

「何言ってんのよ!それに今までずっとお兄ちゃんって呼んできたんだから、仕方ないでしょ!」

「そんなにお仕置して欲しいのか?」



そう言って腰に手を回すお兄ちゃん……




「朝っぱらから盛んないでよ!お兄ちゃん!!」

「あ、また……
「しつこいっ!!!」
∑ドスッ


「ぐぉっ……」




恋人同士になったんだから、ちょっと手加減したつもり。
ホンのちょっとだけ……ね!