3台あったプリクラ機の中から、一番広そうなものを選ぶ。


8人なんていう大人数でプリクラを撮るのは初めてだったので、どうなるのかと思っていたが、案外普通に撮れそうだったので安心した。


「あたし大林先生のとなりっ!」


そう言って陽菜は大林先生の隣に行った。


「あー、プリクラなんてどれぐらいぶりだろ」


みんなが、それぞれいろいろな雑談をしているとき、私がふと先生の方を見ると、先生はプリクラ代をどうするかと誰に言うわけでもなく、すっと財布から400円を取り出し、コイン投入口に入れていた。


そこにいる先生の中で一番新人だったからそうしただけなのかもしれないが、何も言わず自らそんなことをする先生の姿を見て


あ、いいな


と思った。