じゃれながら走って学校に入って行く沖田達。



俺はそんな沖田を遠くから見つめながら…


「バカだなぁ…俺。」



ぽつりと呟く。



「そうだね、今ごろ気づいた?」



あぁ、今ごろ気づいちまったよ・・・


ん?・・・



「はぁ?…な、お前か!角ッ!!」


「はははっ!バカだなぁ…俺。だって!!」



ケラケラ笑う角に、一発食らわしておいた。


うずくまって絶叫する角を放っておき、俺は早足で職員室へ向かった。



アイツも、結構俺にふっかけてきたよな。



今考えりゃ、幼なじみなら当然だよな。



今の俺も、省吾の昔からの親友として、あいつ等の幸せを誰よりも願ってる。



誰かが邪魔をしようとするものなら、俺は全力で阻止してやる。



不思議なもんだな、ちょって前までの俺だったらこんなこと思いもしなかったのに。



職員室の自分の机につく頃には、何故かおかしくて笑っていた。



そしたら、何人かの先生方に好奇な目で見られてしまった。