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隣りに沖田を乗せてる車内。


嬉しくて、たまらないはずなのに…


何も喋れないでいる俺。


学校から、ずっと沈黙状態。


完全に俺のせいだよな…。


くそ……何であんな話しちまったんだ。


やっぱアホだよ俺は。。



「ハァ・・・」


「先生。」



つい口からため息を漏らしてしまった時だった。


ふいに沖田が俺を呼んだ。



「先生…さっきの話の続き、してもいいですか?」


「うん…」



チラッと沖田の方を見る。


対向車のライトに照らされる沖田の表情は、すごく真剣なものだった。


沖田は、前を見たまま…話を続けた。



「その…先生の過去の恋愛の話を聞いて…思ったんです。親友と恋人が一緒になってしまった先生は、すごくつらかったと思う。…でも、私は女として奈々さんの気持ちも、わかります。。」



沖田はきっと、人の気持ちをすごく大事にする子だと…今思った。


どんな立場にいる人の気持ちを、ちゃんと考えられる沖田。