「何だよ省吾、用件は。」



俺は、バイクに跨りメットを被りながら省吾を見る。



「駅まで、乗せてちょ♪」



高校の時から女子が騒ぐ笑顔で、省吾は頼んできた。


ハァ…こいつのマイペースなとこ、直んねーかなぁ。。



「ハァ…ほらよ。」


「サンキュー!さすが、持つべきものは親友だね~♪」


「いいからさっさと乗れ。」



この時から、俺のドSな性格は確立されていたのだろう。


小さい頃から仲がいい親友にでさえも、冷たくすんだから。



「ひやっほーい☆☆」


「引きずり降ろすぞ、どアホ!」


「修二ちゃんのおこりんぼ~♪」


「どうされたい?お前は・・。」



こんなマイペースでいつもテンションが高い男が、俺の親友…幼なじみ。


高倉 省吾。


見た目、茶髪で坊主のちょっとチャラい感じのやつ。


女にモテるが、いつも自分から行くと必ず振られる。


意外に可哀想な男。



・・・そんな親友に、俺はいつか心を踏み倒される。