俺はとっさに沖田から顔をそらした。



やべぇ…



今、恥ずかしいくらいキュンとした。



沖田ぁ…今のまじ??



「先生?」



背を向けたままの俺に、沖田は不思議そうに聞いてきた。


気持ちを落ち着けて、沖田の方へ顔を向けた。



今のは、自惚れていいのか?


教師の俺をそんな風に心配してくれる…


ちょっとは俺のこと、特別にみてくれてるってことか?



「何で俺を…心配してくれんだ?」



こんなこと聞くのも変か?



「先生は、私達の大事な先生だから、先生が悩んでたら、先生の力になりたいですから。」



沖田はフワッと笑ってそう答えた。


生徒だって忘れてしまいそうなくらい、優しい表情で…。



この時、俺は正直言って沖田になら話してしまいたいと思った。



俺の引きずった失恋を…。



それくらい、今の俺は沖田の優しさが心にしみた。