……ちょうど5時になった時 灰色のくすんだ空に 光が少しずつ刺してきた 空は明るいのに 雨は降り続ける 遠くの方で雲が輝く 大きな雲の下に 平べったい雲が広がり お互いが夕焼けを反射して こんなにも眩しい 「ああ。」 僕はタバコと 自転車の鍵と 冷蔵庫の気の抜けたコーラと 昔買ったウォークマン 「世界が終わる。」 それだけを手にとって家を出た