あぜ道をただひたすらに歩いてた




「俺たちは間違ってなんかいない」

「俺たちは間違ってなんかいない」

「俺たちは間違ってなんかいない」

タケシは言い聞かすように何度も言う



「間違ってない…」

僕は泣きながら呟いた






「なぁ大地。こうやって夢は破れんだな。そんで帰る目印が大嫌いなはずの親だなんて、吐きそうになるオチだよな。いつか腐った大人に俺たちもなっちまうんだな。」



「間違ってない…」



「世界なんかクソくらえだ!」



「………」



「俺は俺のままで死んでやる。
イエーイ!!」

タケシは拳を高く上げる






こうして僕たちは電車に揺られて
一言も交わす事はなく家に帰った

僕は電車の中でずっと
黄金色に輝く草原を思い出していた





その後タケシとは二度と
顔を会わすことはなかった