何回目になるだろう。
過去の夢に来るのは……
4回?
5回?
流石に日付の感覚が擦れてきたな。
しっかしよー……
『何でこの日に来るかなぁ……』
と、横で眠る裸の女の頭を突(ツツ)いてみる。
日付はわからないけど、これは初めてレナと寝た日だ。
『えーたぁ…… もうちょっと寝かせて……』
レナはくるんと向きを変えて、俺に背を向けた。
【2番でいいよ】
そう言って笑ったレナを知ってる今だから、この日を変えたかったのに……
『レナ……ごめん……』
悔しさか悲しさか……
気分が悪いよ……
過去は、簡単には変えれない。
でも、16歳だった今日。
俺はこんな気持ちじゃなかった。
馬鹿野郎。
微妙に変わってんじゃねーか……
『で? 何よ、ごめんって』
ラブホテルを出て学校に向かう間。
レナはしつこいくらい聞いた。
『何もないっての』
『え〜!? 何もないのに謝るの?』
確かに不可思議な行動だけど、説明できる理由があるわけじゃないから、とにかく深く突っ込んでほしくないな。
『ってか瑛太。 またこうして誘っていい?』
『……はい?』
『瑛太がしたい時だけ、のってくれたらいいし』
……ああ。
そういや前もそんな事言ってたな。
特に誰も好きじゃなかった俺は、適当に相槌(アイヅチ)打ったっけ。
『……ごめん。 一回きりにして……』
『え?』
『好きな子がいるんだ』
って、ラブホ帰りの男が言う事か?
自己中にも程があるな。
『……最低だね』
と、低い曇った声と共に頬に走る痛み。
レナの手のひらは、俺の頬を叩いて胸元に収まった。
『初めてだったのに、やり逃げかよ』
知ってる。
知ってるよ。
初めてだったって事。
知ってたけど……
『ごめん、レナ……』
もう、繰り返しちゃいけないんだ……

