「そうだけど…どこに向かってるの?」
あたしはそう聞いた。
周りの景色は昨日見た景色と一緒のような感じだから。
「ここ」
そう言って月が指さしたのはカフェ。
「Sin…?」
「そ、Sin。なんか関係ありそうじゃない?」
もしかしてここに連れて来てくれるために?
あたしはよっぽど嬉しそうな顔をしていたんだと思う。
「さっきまで膨れてたのに。単純ね」
そう言って笑う月に周りを歩いていた人が一斉に目を奪われる。
「…可愛い、月」
あたしはそう呟いていた。
でも、月の反応は普通の女の子とは正反対な反応を見せた。
少し眉をひそめた。まるで可愛いといわれるのが嫌でしょうがないみたいに。
「…早く中入ろ」
月はくるっと前を向きなおして中に入っていく。
怒っちゃったかな…?
あたしなんか嫌われるようなこと言ったかな…?


