幼稚園の外でも、僕たちは毎日のように遊んだ。

帰りのバスから降りると

「公園でね。」

と約束し、急いで家に帰ってかばんを置いた。

公園にある遊具は幼稚園にあるのとほとんど同じ。

でも、幼稚園ではみんなで遊ぶけど、公園ではだいたい風子ちゃんと2人で遊ぶ。

2人きりでブランコ。

2人きりで滑り台。

2人きりで砂場でお城作り。

遊び疲れるとベンチで歌を歌った。

その時はいつも、ベンチの後ろに花が咲いていた。

「あれっこんな所にお花咲いてたかな?」

僕が不思議そうにすると、風子ちゃんは言った。

「あたしたちと一緒に歌いたくて、お花も出てきたのね。」

そんな花を僕たちは摘んで、家に持ち帰ったりもした。

「風子ちゃん、ずーっと一緒に遊んでいようね!」

「うん!ずーっと一緒よ!」

夕焼けの下で僕たちは指切りした。