お帰りの時間がきて、先生がみんなに話しかけた。

「お知らせがあります。
風子ちゃんがもうすぐ、大空幼稚園からいなくなってしまうの。
みんなとはさよならです。」

他の子たちが騒いだ。

「風子ちゃん、いなくなっちゃうの!?」

「やだよ、行かないでー!」

僕と風子ちゃんだけは口を閉じている。

先生が手を叩いてみんなを静かにさせた。

「みんな寂しいよね。
短い間だったけど、風子ちゃんといろんなことしてきたものね。」