今は11月の真ん中。

もうすぐお別れってことはクリスマスには、雪が降る頃には風子ちゃんはいないってこと?

「雪だるま作ろうって約束したのに、雪合戦しようって約束したのに…」

僕もだんだん泣きそうになってきた。

「そのことをママに話したら“風子、それはできないのよ。
大地くんに悪いことをしてしまったわね”って言われた。」

「じゃあ、いつかお別れすることになるって決まっていたの?」

「うん、あたし忘れてて…ごめんね。」

「忘れてたって?
風子ちゃんはそのこと知ってて黙ってたの?
お別れすることわかってて僕と遊んでいたの!?」

「大地くん…」

風子ちゃんは何か言おうとしたけど、僕はもう聞きたくなかった。

「ひどいよ!
風子ちゃんなんか嫌いだ!」

僕はくるりと背を向けて、他の友達の所へ走って行った。

それからその友達と遊んだけど、しばらくして風子ちゃんが気になった。

風子ちゃんは1人でぽつんと、ブランコを小さくこいでいた。