「風子ちゃん、今何て言ったの?」

僕はびっくりして、こいでいたブランコを止めた。

隣のブランコに座る風子ちゃんは下を向いて言った。

「だからね、あたしもうすぐ幼稚園からいなくなるの。」

風子ちゃんの言葉が僕は信じられなかった。

「嘘でしょ?そんなの…」

僕はブランコから降りて聞いたけど、風子ちゃんは首を横に振った。

「本当よ。本当にあたしは幼稚園からいなくなるの。
だから大地くんとはお別れなの。」

風子ちゃんは泣きそうな顔で僕を見た。