お嬢様とヤンキー




「友だちって、待ってるだけじゃだめだぜ?」

「?」

俯くユリ子は顔をあげる。


「お嬢様だから、周りがほっとかないんだろうけどさ。一人ぐらい信じれる奴、いない?」




蓮山はユリ子の笑った顔がみたくて、必死にだった。

彼女が笑顔になるためにはどうしたらいいのだろう。




「でも・・・・・・もう三年だし、今更、」


「そんなことないよ。今からでも遅くない」


「図々しくない?」


「図々しいくらいが調度いいよ」


ガチャ

突然ドアが開く。

待ちくたびれた弘人がついに行動に出たらしい。


「やらしいことは後にしろよー!集会はじまるぞぉ。怒られんの俺なんだよ」

蓮山は弘人に一発お見舞いしてやった。


「こんくらい図々しくてもやってけんだぜ?」

な?、と蓮山は持論が正しいと強調した。

「なんだよっ!」

弘人は蓮山の笑いを不気味に思ってあわてる。




ユリ子はクスリと口元に手を当てて笑う。






「そうね。元気、でました。ありがとう」


「いいぜ!俺に出来ることがあったらなんでも言って!」



「変な蓮山さん」

ユリ子に笑われて、蓮山は恥ずかしくなった。





「・・・・・・おふたりさん。イチャついてないで早くいぞ!」



「「はーーい」」