お嬢様とヤンキー


「制服姿、俺もいいと思うよ」

「ありがとう。どうしたの急に」

ユリ子は不思議そうに蓮山の顔を覗く。


「いや、俺が言いたいのは、そんなことじゃなくて」

嫉妬心はぐっと飲み込む。

「そんなことってひどいですわ!」

「え?ああ!ごめん、違うんだ」




蓮山は酷く心が乱れて、焦っていた。



「・・・・・・制服はとても、似合っていて素敵だよ」


何言ってるの蓮山自身かわからなくなって、とても恥ずかしいことを言っているということだけはわかった。


「ほんとかなー?」

ユリ子は不服そうに蓮山をわざとにらんで見せる。









蓮山はさきほどの、ユリ子の暗い表情が気になっていた。

”友だち”のキーワードに強く反応した気がした。



「友だちってさ、」


「・・・・・・」

やっぱり。

ユリ子の表情が激変した。