* ユリ子はバス停に並んでいた。 いつもリムジンで送迎されていたときに、考えていた。 もしも、私が普通の家庭に育って、普通に通うとしたら、と。 他にもコンビニやファーストフードは入ったことがないが興味があった。 「ねぇ、椎名。いつくるのかしら」 振り向くと、知らないおじさんが目を反らした。 ユリ子は急いでしたを向く。 私ったら、ついいつものくせで。 五分後、バスがきた。 後ろから乗り、前から降りる。 後払いのバスだった。