「ユリ子さーん、聞こえてますかー?」
蓮山の問いかけにプイと背くユリ子。
とっさに出たセリフ。
胸のふくらみなんて、さっきバイクでニケツしてるときに
充分知ってる。
「・・・・・・ほら」
しゃがみ込んでしまったユリ子に蓮山は手を差し出す。
「私、Dカップだもん」
そうなんだ、Cかと思った。
・・・・・・いや、そうでなくて。
「いいから、立てよ」
「いーやーー!」
腕を無理に引っ張ろうとすると、余計に意固地になる。
わがまま。
そこがお嬢様っぽいんだけどな。
こうなったら。
「置いてくぞ」
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