「あのぉ、蓮山くん。だあれ?この人・・・・・・」 蓮山はユリ子が変なこと言わないよう願うだけで、返事はあえてしない。 間違って変なことを言えば、終わりだ。 ユリ子はこの事態をそもそもわかるだろうか。 蓮山はユリ子の表情から読み取ろうと目を凝らす。 「君、この子の彼女?」 補導員は相変わらずいやらしく聞いた。 この子と親指で示すのも気に食わない。 蓮山は横目で補導員をにらむ。 「そうです」 ・・・・・・え?