「まあ!」
そう驚きの声をあげては、ユリ子は楽しんでいた。
結局、ハーゲンダッツとコンソメWパンチを買った。
今度は速度をあまり上げずに走る。
「ポテトチップスなんてはじめて食べるわ。コンビニ限定なんでしょう?充実してるなあ」
ユリ子はビニール袋をぎゅうっと、楽しみを包み込むように抱き締めた。
おもちゃの入ったプレゼントをあける楽しみを待つ、子供のように。
「次はどこへ行くの?」
ユリ子が訪ねる。
「ゲーセン」
「げーせん?」
「ゲームセンター。定番だよ」
目的地が決まると、バイクはエンジン音を響かせた。

